A04 ネットワーク

数理モデルで心理療法の「実態」「詳細」に迫る

「数理」と「心理」の融合――
それがネットワーク班のモットーです。
数理モデルを駆使して、人力では捉えられないレベルで心理療法の「実態」「詳細」を明らかにし、心理療法の現場に還元できる知見を示していきます。

研究代表者
樫原潤(東洋大学社会学部 助教)
研究班メンバーはこちら

研究の内容

精神疾患は、「落ち込み」「不眠」といった多様な症状が複雑に相互作用し合って維持されています。
こうした症状の相互作用を的確にアセスメントし、適切な介入技法を選択して病理のパターンを崩していくのが心理療法です。

この「アセスメント」「介入技法の選択」という、熟練を要する作業を手助けするための知見を、
ネットワーク班では示していきます。具体的には、心理療法のセッションで収集された諸データをもとに、以下の3点の検討を行います。

  1. 症状同士の複雑な相互作用パターンを数理モデルに基づいて整理し、一種のネットワークとして「見える化」します。
  2. ①のネットワークに、「心理療法の各セッションで、どのような介入技法を活用していたか」という情報を追加して、各技法の作用機序の詳細を明らかにします。
  3. ②のネットワークに他班の研究成果を追加し、「言語・音響情報という、人と人の対話ならではの要素が、精神疾患治療にどのように貢献するか」を明らかにします。
TOP