人間同士のコミュニケーションの多種・大量・精密データを用いて精神状態識別やアウトカム予測を可能とし、それを活用してデジタル-人間双方の手段を融合させた高精細のケアを実現しようとする領域を『精神の超高精細ケア』と定義します。
本領域では、高品質の心理療法臨床試験データを用いて、この領域の発展基盤の構築を目指しています。
エキスパート型人工知能技術のアプローチを用いて、心理療法における行為を計算機と人間の双方が理解できる構造化知識を構築します。
A01 オントロジー
心理療法などの医療コミュニケーション場面で生じる言葉(対話やテキスト)の特徴を数量化/可視化します。
A02 自然言語
心理療法における“音”に注目します。機械学習等の人工知能技術を用いてその特徴量を抽出し、心理療法を受ける人の精神的な状態の識別や心理療法の治療効果の予測を試みます。
A03 音響
心理療法の各要素が、どの症状に、どういったプロセスを経て効いていくのか、数理モデルで解明します。
A04 ネットワーク
音響班の杉田(早稲田大学)が、オンラインで開催された17th International Congress of Clinical Psychology (ICCP)-2024年11月13日~15日開催-において、本領域音響班で取り組んできた、臨床査定における患者の発話音響からうつの重症度を予測する
2024年9月6日~8日に開催された日本心理学会第88回大会においてネットワーク班の代表樫原と、柳が『心理ネットワークアプローチ入門:RとJASPで横断データ分析をはじめよう』と題するチュートリアルワークショップを開催しました。詳しくはこちらのNote記事をご参照ください。