当領域オントロジー班の西村が脳病態数理・データ科学セミナーシリーズにて講演いたします。
脳病態研究領域における数理・データ科学活用研究(脳計算理論、AI・機械学習技術、ビッグデータ解析)の情報共有とネットワーク構築を期待して開催されたセミナーシリーズで、今回が14回目になります。
領域内外を問わず多くの皆様のご参加をお待ちしております。
ご参加希望の方は、以下のリンクより登録をお願い致します。
https://forms.gle/ToHvWvYymq9ehA549
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日時:令和6年1月16日(火)17:30~ zoom開催
演題:臨床家の経験と知識をつなげる暗黙知の構造化支援技術 -超高精細精神ケアプロジェクトの紹介と可能性-
講師:西村 拓一先生(北陸先端科学技術大学院大学)
要旨:
学術変革領域(B)「デジタル‐人間融合による精神の超高精細ケア:多種・大量・精密データ戦略の構築」では、精神ケアの教科書やワークブックで記述されていない臨床家の暗黙知を見つけ出し、わかりやすく構造化してきた。すでに我々が開発してきた知識構造化法では、臨床家が患者の発言、表情、ワークブックなどをどの観点から観察し、患者のどのような精神状況や生活状況を読み取っているか記述することが不十分であったため、新たに、これらの用語の定義と関係を明確化するオントロジーも構築し始めている。この知識構造化の取り組みを通して、教科書での重複や矛盾、記載されていない暗黙知が明らかになるとともに、地域文化に応じた精神ケアも見出され臨床家自身の気づきやメタ認知も深化されることが分かった。今後、さまざまな臨床家の暗黙知を継続的に構造化し、NCNPがオーソライズした信頼される初心臨床家の支援体制を実現したいと考えている。
協力:NCNP脳病態AI研究センター設立準備室